夫婦カウンセリングの扉を叩く時、夫婦としていい関係を持ちたいというそれぞれの意図にも関わらず、
関係が改善しない、あるいはどちらかが不満を抱えている状態が継続していて、
それがなかなか解決しないといった状況に置かれている場合がほとんどでしょう。
このようなすれ違いの背景には、いくつかの要因が考えられます。
たとえば、コミュニケーションの癖や悪循環などに影響され、関係をめぐる問題が維持され、増悪するといったこと、
また生まれ育った原家族における生活経験を通じて受け継がれている価値観やルール、
個人の性役割に関する考え方や理想の家族イメージなどの関連も考えられます。
また、これらの傾向には、夫婦それぞれの物の捉え方や見方、感情体験などの心理的プロセスも無関係ではありません。
夫婦の問題は二人の関係性のなかで生じていることなので、どちらかが悪いということではなく、
原因探しをすることが解決には結び付きません。
関係改善や問題解決のためには、お互いが自分自身のこと、そしてパートナーのことを少しずつ知る作業を通して、
理解を深めることが大切になります。
当オフィスでは、まずご夫婦お二人のお話を十分にお伺いし、
自分を知り、相手理解も深まるように働きかけながら、二人の間にいっそうの友愛性を醸成することに力を注ぎます。
参考文献
「家族のための心理援助」中釜洋子著